雨に濡れる
そのときは本心を書いているつもりでも、書いた後で
「あ、本心はこうじゃなかったな。」と思うことが多々ある。
話した後も、言ったその瞬間に訂正したくなるときがある。
違った。とつい思う。訂正させてもらえるかどうかは、相手による。
日曜日の夕方5時、なんとなく憂鬱な気分で、外をみると雨が降っている。
家にいるよりは少し、外に出たいようなそんな気分で、近くのドンキまで下の朝ごはんのパンでも買いにいくことにした。
ふと雨に濡れながら歩きたいと思った。
玄関でサンダルを履き、外に出た後、腕だけを雨にさらして具合を確認する。雨は結構降っていた。
雨に濡れていくか、傘を持っていくか少し迷う。
全身びしょ濡れのままドンキの店内をうろついて、少しだけ怪訝な視線を向けられる自分の姿が頭をよぎった。
傘は持って行って、帰り道だけ傘を閉じて濡れればいいか、と思い傘は持っていくことにした。
無事買い物を済ませた帰り道、傘を閉じたまま歩いてみる。
違う、と思った。
自分は、雨に濡れたかったんではなくて、雨の中傘も持たず、どうしようもない気分になりたかったんだ、と気づいた。
どうしようもない、となれば開き直るしか道はない。
そういう強さが今の自分に欲しかった。そう気づいた。
書いて、話して、体験した瞬間に、自分への解像度がぐっと上がる気がする。
自分を知るために、書くことをしばらく続けたいと思う。
以前書いた記事で、書いた後にあ、これは違ったな、と思ったものを非公開にしようと思ったが、やり方がいまいちわからなかったので、そのままにしておいた。黒歴史をみられているようで恥ずかしいが戒めとしておく。